日本語の五十音をどのように国際音声記号で表記していくのかを説明します。
今回はワ行を取り扱います。
前回は「ワ」の子音、音声記号について学びましたが、このページでは「ワ」の子音でも異なる音声記号について説明します。
ワ行①「ワ」編(こちら)
ワ行②「音声記号[w]」編(本ページ)
ワ行③「ヲ」「ン」編(こちら)
【目次】
音声記号[w]について
前回の動画(ワ行①)の復習ですが、「ワ」の子音の音声記号は[ɰ]と表します。
では、一般的に「ワ」と聞いたときに思い浮かぶ子音、[w]とはどのような音なのでしょうか?
音声記号[w]の表す子音は、もっと唇を丸めて発音します。
わかりやすいイメージとしては、英語の「Wow!!」とか「Wonderful!!」と強めて言うイメージです。
ポイントは、調音点が2つあるということです。
[ɰ]は、有声軟口蓋接近音(半母音)でした。
今回取り扱う[w]は、有声両唇軟口蓋接近音(半母音)です。
更に唇をしっかり使って発音しているということに着目しましょう。
半母音との関係性
これは少し発展的な内容なので、余力のある人は読んでみてください。
ワ行①で扱った日本語のワ行の子音[ɰ]は、非円唇後舌狭母音の要素を含んでいる半母音だということをお話ししました。
では、この子音[w]は何の母音の半母音なのでしょうか?
勘のいいひとはわかったかもしれません、キーは「唇」です。
この有声両唇軟口蓋接近音(半母音)[w]は、円唇後舌狭母音[u]の要素を含んでいます。
唇を丸めるか、丸めないかの違いがここにも出ていますね。
これだけ押さえるべし!最重要キーポイント
発音記号[w]は、唇を丸めるのがポイントで、有声(喉は震える)両唇軟口蓋(調音点は唇と喉近くの2点)接近音(近づけて短く響かせる、半母音)!
[w]は日本語の「ワ」の子音[ɰ]と違うから要注意!
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