日本語の五十音をどのように国際音声記号で表記していくのかを説明します。
今回はマ行を取り扱います。
【目次】
- マ行の音声記号
- マ行の子音について
- 「マミムメモ」の音声記号について
- マ行の子音(番外編)
マ行の音声記号
マ行の子音の音声記号は[m]と表します。
マ行の子音について
〇有声音・無声音
喉に震えを感じるので有声音です。
〇調音点
ゆっくり発音してみると、唇を開いたり閉じたりしていることが分かります。よって調音点は両唇です。
〇調音法
「マミムメモ」と発音すると口ではなく鼻から息が抜けているので鼻音です。
「マミムメモ」の音声記号について
「マ」 [ma]
「ミ」 [mʲi]
「ム」 [mɯ]
「メ」 [me]
「モ」 [mo]
基本的に[m]を使っていますが、口蓋化を起こすイ段だけ[mʲi]となっているので要注意です。口腔断面図で口蓋化をしていない状態と口蓋化をしている状態を比較してみましょう。
※「口蓋化」:イ段を発音するときに少し調音点が硬口蓋に向かってずれること。詳しくはこちら
口蓋化を起こしていると、舌が盛り上がります。
マ行の子音(番外編)
こちらは余力のある人、ぜひチェックしてくださいね。
日本語のナチュラルスピードでかなり速くマ行を発音する場合、調音点が両唇から唇歯(しんし)に動くことがあります。
前歯と下唇で閉鎖点を作る感じです。
基本的には両唇鼻音ですが、知っておくと良いでしょう。
口腔断面図ではこのようになっています。
これだけ押さえるべし!最重要キーポイント
- マ行の子音は[m]で、有声(喉が震える)、両唇(唇)鼻音(口ではなく鼻に空気が抜ける)である。
- 表記で注意すべきなのは「ミ」。口蓋化しているため[mʲi]となる。その際舌が口蓋側に盛り上がる。
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