推量のモダリティ「そうだ」番外編

今回は推量のモダリティ「そうだ」④をさらに深堀りした内容になっています。

はじめての方はぜひ推量のモダリティ「そうだ」①から見てくださいね。

前回は典型的な品詞について取り扱いましたが、

今回はそれ以外をしっかりカバーしていきます。

 

まずはポイントのおさらいです。

外観をもとに、主体がある性質や感情などを持っている可能性を表す

→感情や性質を、そのものの見た目から予測するときにモダリティ「そうだ」を使う

と学びました。

前回は形容詞を基本的に使うとお伝えしましたが、動詞を使うケースについて紹介していきます。例と一緒に見ていきましょう。

 

(1)たくさん本がある。100冊はありそうだ。

本が本棚にたくさんあるとします。状態を見た感じ、おおよそ”100冊ある”ことが予測できる。状態から時間の変化はありません。このとき動詞「ある」に接続していますが、④に分類されるモダリティ「そうだ」が使えます。

取り立て助詞として「は」を使っているので、”最低”100冊ありそう、というニュアンスが加わっている点に関しても注目です。

(2)このナイフはよく切れそうだ。

「切る」から派生した「切れる」という動詞に接続していますが、ナイフの見た目からその切れ味という性質、道具の能力を想像しています。

(3)小千田はやさしくて何でも許しそうだ。

これはちょっと特殊です。

「許す」という動詞を使っています。

これまでの動詞は状態を示すようなものが多かったため理解できましたが、この例は動作動詞です。けれど、「何でも許す」という性格=主体の性質を表しているため、この④のモダリティの分類になります。

 

まとめると、形容詞だけでなく動詞を使っても物事や人の性質を表すことができる、ということです。その場合、一般的には動詞の接続しないモダリティ「そうだ」の分類の④外観をもとに、主体がある性質や感情などを持っている可能性を表す、に振り分けることができます。

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